Day30.懐かしい話

私の母校は高石市という大阪の南の地方に位置しており、南海電車に乗って毎日爆睡しながら通学していました。

いくつかの会社のお客様がそちら側にあるため最近何度か南海電車に乗る機会があり、母校を一瞬見かけることがあります。

 

もっと色んなことにチャレンジして楽しめばよかったけど、あれはあれで良い高校生活だったな。と今になると思えるのですが、卒業後すぐはそう思えず、あまり良い印象を抱いていませんでした。

 

母校をちらっと見たりあの日見た風景をもう一度見たりしていると、とても懐かしい気持ちになり、当時聞いていた音楽を探し出してきて感傷に浸るなどしてしまいます。

 

きのこ帝国の金木犀の夜を聴きながら、いつかの夕方の疲れきった帰り道や、伸びきったセーターの袖や、抹茶クリームフラペチーノを思い出し…

そうしている内に駅につき、次の乗り換えの電車を確認します。

 

思い出しながら特に何かを思っている訳ではありません。なんとなく心に穴が空いた気がして、ただ強くなりたいなという意志だけが残ります。

 

熊徹の化身である剣が九太の心に入っていくように、何かで心を満たしたいと思いながらその時にはもうプレイリストの最後の曲は終わり、いつの間にか全く知らない歌詞が耳に流れ込んできています。